Live Music Review: Gold Panda

goldpandaunnamedPhotography* by Shoichi Okatake (Tugboat Records)

Live Music Review: Gold Panda
text by Naoko Okada, October 18 2016
@ Shibuya WWW

イギリス・ロンドン出身のプロデューサーであるGold Pandaが、今年5月にリリースされたアルバム「Good Luck and Do Your Best」を引っさげジャパンツアーを敢行した。今回10月18日(火)渋谷WWWでのライヴの様子をレポートしたいと思う。

オープニングアクトにはDE DE MOUSEがVJに北千住デザインを迎え出演。DE DE MOUSE自身の頭部が東京の街を四方八方に転がりバウンドするといった、非常にユニークな映像とともに会場を沸かせていた。そして約1時間のアクトを終え、会場が満員になると同時にGold Pandaが登場。暗闇と静寂に包まれ皆が息を飲むなか、EP「Kingdom」に収録されている「A Welcome」が流れライブがスタートした。

観客を出迎えるように、VJには「金熊猫」の文字。そしてリヴァーブのかかった音が会場を満たしていく。前作では「クラブシーンでも好んでもらえるようなアルバムになったと思う」と本人が語るように、前回来日時のライヴでは始まりから終わりまで踊らされ続けた記憶がある。しかし今作では「いかに人を踊らせられるか」という意識から脱却し、「ポップでハッピーなアルバムになった」と語っていることもあり、音調が明るいものやメロウな楽曲が多く、ライヴがどのようなものになるのか想像しがたい部分があった。そもそもGold Panda自身は「ダンスミュージックは作らない」と明言しているが、ライヴでは汗をかくほど踊らせてくれるので、今回もビートが効いた音を聴かせてくれるだろうという期待もあった。

goldpanda2unnamedライヴの話に戻ると、VJには日本の風景を撮影した写真や映像、そして植物が多々使用されていた。スクリーンを様々な数で割り、コラージュ動画のような映像が流れ、まるで「Chiba Nights」のMVのよう。それもそのはずで、当日のVJは「Chiba Nights」を制作した映像クリエイターのDan Tombsが担当していた。そして曲は「In My Car」へとつながっていく。人々はゆるやかに身体を揺らしていたが、曲の中盤に差し掛かるあたりから「In My Car」が見る間にダンサブルな曲へと変化していく。彼のライヴの特色ともいえる変幻自在の原曲アレンジは健在で、サンプラーとドラムマシーンを使用し即興で楽曲を新しい姿へと再構築していく。

そこからキックで聴かせるようなミニマルな流れが続いたあと「Halyards」が流れ、場内が暖まってきたところで代表曲でもある「You」が響き渡り会場は沸き立った。VJは万華鏡のような幾何学模様に変わり、物語が次の章へと移ったことが見て取れるようだった。怒涛のように「Time Eater」そして「Chiba Nights」が演奏され、ライヴは見せ場を迎える。「Time Eater」では高音が抑えられ、彼の手によって何層にも重ねられた骨まで響くような低音が、焦燥感をより強く聴く者に与える。そのどこにもぶつけようがない気持ちを、「Chiba Nights」の煌びやかに弾ける音が搔き消していく。抑えつけられた気持ちが解放され、まるで見たことのない場所へ連れて行ってくれるような感覚だった。

ひとしきり盛り上がりを見せたあと、ラストに流れたのはアルバムと同様「Your Good Times Are Just Beginning」。タイトルどおり、すべては始まりにすぎず、今後も新しい世界を見せ続けてくれるはずといった期待と余韻が残る締めくくりにぐっと心を掴まれたのはいうまでもない。終演後も拍手が鳴り止まず、アンコールでは「Snow&Taxis」が演奏された。バイオリンなどの弦音を消し、分厚い低音の上で丸みのある独特な高音が軽やかに鳴り響く。そして大歓声のなかライヴは終了。スクリーンには「Good Luck And Do Your Best」の文字。粋な演出にしっかりとライヴの着地点を見せてくれた。瞬く間にファンを増やしていくGold Pandaが、また新しい作品とともに日本に来てくれる日を心待ちにしたい。

Gold Pandaの最新作『Good Luck and Do Your Best』はTugboat、自身のBandcampにて発売中。

*ライブ写真は京都/大阪公演のものを利用しています。

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free download: Tyzo Bloom, “Ukiyo”

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黒い波の、その向こう岸へ。LAのエレクトロプロデューサー、Tyzo Bloomが新曲”Ukiyo”をフリーダウンロードで公開。「リスナーに、人生でイライラすることから解放されて、音楽に溺れて欲しかった。だから日本語の「浮世」という言葉にインスパイアされたんだ。」というこのトラックは、和を感じさせるメロディーと、ソウルフルで美しい音の数々が織りなすサウンドスケープがタイトルの通り浮世離れた感覚を聞き手に与えます。ダウンロードはこちらから

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listen: LLLL, ” We Are Still In Love In My Dreams (Exitpost Remix)”

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ニューヨークの新鋭プロデューサーで当ブログでも今年その作品を紹介したExistpostが、東京のLLLLによるシングル”We Are Still In Love In My Dreams”をリミックス。エモーショナルで都会的な雰囲気を持った楽曲を、オーガニックなフォークトロニカに変身。オリジナルの魅力をさらに引き立てる、美しい一曲に仕上がっています。こちらのページからフリーダウンロード可

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listen: Elderbrook, “Closer”

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僕とキミのディスタンス。ロンドンのソングライターElderbrookが新曲”Closer”を公開。美しく抑制された、アダルトなエレクトロサウンドが非常に気持ち良いダンストラック。遠くの方でドラマチックに響くピアノ音が切なみを引っ掻いて止まない。

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listen: Et Aliae, “Feel Me (feat. Cuushe)”

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虹色、まぼろしの海を泳ぐように。シンガポールのプロデューサーEt AliaeがCascineとPlanchaから今夏リリースした新作『Rose EP』から、東京のドリームポップソングライターCuusheをフィーチャーしたボーナストラック”Feel Me”が公開されています。

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listen: Baynk, “Find You”

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ほとばしる、蒼きディープハウス。ニュージーランドのベッドルームプロデューサー、Baynkが新曲”Find You”をリリース。Disclosureを擁するPMR Records勢を彷彿とさせるバウンシーで風通しの良いディープハウス。

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watch: Jessy Lanza, “Oh No”

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ランザとナイト、サイクリング。Hyperdubのエレクトロ歌姫、Jessy Lanzaの最新アルバム、当ブログの前半期のベストにも選ばれた『Oh No』より、”Oh No”のビデオが公開されています。ネオンライトのようなまばゆいシンセサウンド、うねるベースライン、アナログフレーバーの硬質ビートが超絶気持ち良い。

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watch: Oscar Key Sung, “Hands”

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光、マボロシ、手。メルボルンのソングライターで、当ブログがずっと追いかけているソングライターOscar Key Sungがこの間リリースした新曲”Hands”のビデオを公開。目まぐるしいビジュアルエフェクトが特徴のTristan Jallehと”All I Could Do”のMVに続き再びタッグを組んだこの作品。もともとビジュアルに訴えかけるOscarのサウンドが、ミニマルなディレクションで鮮やかに具現化していきます。以前行ったOscar Key Sungとのインタビューはこちら

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listen: Cole M.G.N., “If U Let Me”

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誘われれば、どこまでもついていく。Nite Jewelのパートナー、そしてサウンドエンジニアとしてBeck, Charlotte GainsbourgやAriel Pink、Julia Holterなど数々の名盤を支えてきたCole M.G.N.がついにソロシングル”If U Let Me”をリリース。The Samps時代のサウンドが見え隠れする中、耳にクッションのように跳ね返る心地よいビート、R&B調のボイスサンプル(“If You Let Me”)が音の万華鏡の中で遊びまわる、さすがの一曲。

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listen: Kllo, “Walls To Build”

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ガラージ・ポップ、オン。Kloという名前の時に紹介し、評判だったオーストラリアはメルボルンのイトコデュオKllo。2014年にデビューEPをリリース後、最新シングル”Walls To Build”で見事シーンに帰ってきました。Jamie XXやBurialを彷彿とさせる、ガレージのビートと中毒性の高いシルクのような歌声で、心が自然と飛び跳ねます。8月5日にGhostly Internationalからリリースされる『Well Worn EP』に収録。

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