Focus: Honne

HONNE-Aug-2015-pic

東ロンドンを拠点に制作活動を行う、AndyとJamesによる音楽ユニットHonne。Chet Fakerを彷彿とさせる美しくソウルフルなバリトンボイスに、ムーディーなビート、そしてきらびやかなカッティングギターを組みあわせた彼らの楽曲群は、甘くアーバンな質感にあふれています。彼らの音楽を、レフトフィールドなエレクトロとR&Bを展開する、巷に溢れるJames Blakeフォロワーたちと引き離すのは、間違いなく独特の優れたソングライティング。二人とも先生として音楽を子供たちに教えているらしく、音の緻密な配置や効果的な曲構成はプロフェッショナルな知識から生まれているのでしょう。今回Lights + Musicは、自身のTatemae Recordsから新作『Coastal Love EP』のリリースを5/6に控える注目の若手デュオに、メールインタビューを行いました。「建前と本音」と日本とのつながり、結成の背景、そしてこれからの活動など、詳しくお話を伺いました。

Focus: Honne
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, April 9, 2015

まずはじめにHonneというユニット名と、自身が運営するレーベルTatemaeについて教えてください。「本音と建前」というフレーズは日本人の我々にとって馴染み深いものです。また”Coastal Love”のアートワークには日本語の表記もありますね。あなたたちの日本とのつながりはなんですか?

James: まずはじめに「本音」という言葉を知って、その美しさに惹かれたんだ。でも意味をもっと深く調べていくうちに、この言葉が僕らバンドのこととか、楽曲のテーマをうまく包括しているような気がした。だから「本音」とのつながりをキープするのがいいと思ったんだ。シンガーのAndyもここ数年日本で時間を過ごしていて、滞在中に出会った人々や訪れた場所がとても気に入っているんだ。すぐに日本でライブができるといいんだけど。

Honneの結成の背景を教えてください。

J: Andyと僕はおよそ6年前に大学で出会った。実は大学で彼が一番最初に出会ったヤツなんだ。様々なプロジェクトで一緒に作業をしていたんだけど、そのうち二人の組み合わせがうまくいくなって気がついて、それからずっと続けているよ。

音楽制作をしたいと思ったのはいつですか?

J: 12歳くらいの時、家族がギターをくれて、ギターの弾き方を勉強するのに完璧にハマってしまったんだ。ある程度まで上手くなってからは、演奏と作曲に集中するようになった。

現在のサウンドにどのように行き着いたのですか?

J: エレクトロ・ミュージックでの制作、そしてプロダクションレベルを成長させることに、とても長い時間を費やした。最終的に独特のサウンドが生まれたと、僕たちが感じることができた楽曲が出来上がって、そのスタイルでどんどん作曲するようになったんだ。そしてHonneが生まれたというわけさ。

『Coastal Love EP』の制作について詳しく教えてください。表題曲はいままでに公開された曲とはまた違ったサウンドを繰り広げていますね。何か今までと違ったアプローチをとったものはありましたか?

J: 正直いうと、特にそういったものはなかった。”Coastal Love”の最初の部分は、ハウスミュージック寄りのドラムビートからで出来ていて、それが曲のアップビートな感じを形作ったんだと思う。”Coastal Love”の夏らしいコンセプトも、過去のもっと夜っぽいトラックからの別れと言えるかもしれない。

新作EPリリース後のHonneの活動予定を教えてください。

J: これからUKとヨーロッパで幾つかライブが予定されてるよ。できればアメリカに行って、何度かライブをしたいと思ってる。もちろん新しいリリースも待ち構えてるよ。それぞれの活動の後ろで、アルバムの制作も進めていく。すでにアイディアがまとまり始めているんだ。音楽をリリースしていくのが本当に楽しみだし、楽しいライブもしていけたらいいな。

Connect with Honne
Official Website

Twitter
Soundcloud

5/6発売の新作『Coastal Love』はiTunesより予約可能です。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Focus | タグ: , , , , , , |

Focus: TEEZ’FM

Photo by Nicolas Robin


TEEZ.FM
は6年前にティエリー・ヨソーが立ち上げたフランスのオンラインラジオステーション。彼らのセレクトする音楽は、Kylie MinogueやRoisin Murphy、Arcade FireからCut Copyまで、インディーとポップの塩梅がちょうどよく、さらにインタビューや楽曲の放送を通して、新進気鋭のアーティストたちの紹介に熱を注いでいます。世界中から音楽を聴きに彼らのサイトに集まるそうですが、なんと日本からの訪問者数は世界でも第5位らしいです。”We Are Pop”のスローガンのもと、世界中にハイクオリティのポップミュージックを届けるTEEZ.FMの創始者、ティエリーにお話をうかがいました。またLights + Musicのために、プレイリストも作成していただきました!当インタビューの最後からストリーミングできます。ぜひ聴いてみてください。

Focus: TEEZ’FM
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, March. 19, 2015

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Focus | タグ: , , |

Focus: Oscar Key Sung

今月5月31日に恵比寿のリキッドルームで開催させれるオーストラリア音楽ショーケースでの主演も決定しているメルボルンを拠点に活動するインディー・エレクトロ/R&Bアーティスト、Oscar Key Sung。近未来的な世界観と表情豊かなボーカルをコラージュのように重ね、独特のソウルを生み出しています。今回当ブログではメールを通じて、この間リリースされたEP『Holograms』(国内盤もP-Vineから配信中です)ばかりの彼にフォーカス。オリジナルな世界観がどのようにして出来上がったのか、インスピレーション、そして現在の音楽業界に対するアイディアなど、彼の素顔に迫りました。

Interview: Oscar Key Sung
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, May. 11, 2014

音楽を作り始めたのはいつ頃からですか?

五歳くらいのときから作曲を始めました。Jackson 5に居た時の若いマイケル・ジャクソンに夢中だったんです。そのくらいから音楽を作って遊んでたりしましたね。一人っ子でしたから…。それで時間を過ごすことができました。色んな小学校に移っていたので、毎回休み時間はその学校に合った違った楽器を使って遊んでました。そこから何でも屋(マルチ・インストゥルメンタリスト)になっていったんだと思います。

あなたのインスピレーションはなんですか?それをどのように曲に仕上げますか?

最近はコンテンポラリーなSF映画のトレイラー映像や90年代の日本アニメにインスピレーションを受けています。この間の夏をシドニーで過ごし、そこで盛り上がるダンスカルチャーを経験しました。とても素晴らしく思いましたし、わたしの最近の楽曲にも影響を与えています。メロディー面ではPevinn Everett, Craig David, TinkやDonnel Jonesにつねにインスピレーションを受けてます。

『声』はとてもインスピレーショナルなものだと感じています。特に声をサンプルやキーボードで操作するのは”Key Sung”プロジェクトにとって不可欠なものです。大抵は自分の声をサンプリングしていますが。わたしはつねに一つの歌を思い描いたり、思い描くように意識しています。そうするとゆっくりと、インスピレーションのかけらを集めながら一つのものになっていきます。物語とリリックの関係はわたしが納得するように繋がっていなければならない。ですから、グルーヴや編曲を始める前に、曲は大分前から仕上がっていることが多いです。

“It’s Coming”と”All I Could Do”は同じようなネオ・ローマ調のアート性を備えてますね。これは意図的なものですか?

わたしはどちらかというと両ビデオとも「古代・未来的」なアート性を共有していると思います。”All I Could Do”は確かにもう少しローマ調ですね。SF映画やアトランティス文明等の古代神話にあるパラレルな現実性がどことなく有機的なテクノロジーを持っているというアイディアにインスピレーションを得ています。未来的な習慣と古代的な習慣の双方に満たされた世界のことです。わたしとビデオのヴァイブに非常に貢献したディレクター、Tristanでお互いの夢や芸術性について長い時間話し合い、このようなタイプのイメージに対し同様の興味があるということに気がつきました。

“All I Could Do”という曲は、部分的に絶対的な輪廻と、自分が常に同じ輪を回っているのに前へ進もうとする目的の無い行為について歌っています。”AICD”というビデオの制作アイディアを練っているとき、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『Labyrinths (ショートストーリー集)』を読んでいました。”The Immortals”という短編にビデオのインスピレーションを得ています。不死の人々によって建てられた、実際にはあり得ないような建築物の美しいイメージに溢れていて、彼らの時の過ごし方の経験が描き出されています。わたしはそれをTristanに説明し、彼とReuben (3D効果を作った人です)がそれを表現してみせました。

あなたはすでに多くのアーティストにビートを提供していますね。自身はプロデューサーかシンガーかどちらだと思いますか?

面白く聞こえるかもしれませんが、わたしは自分のことをただのクリエイティブな人間と思っています。音楽に対しては、洗練されたアーティストのように色んなメディアを用いて接近したいと思ってます。ただ一つのことに打ち込んではいられません。それはきっと嫌になります。

あなたのライブからは何を期待出来ますか?

たくさんのベース音、そしてそこに潜んだエロティシズム。いまはライブセットにMidiのギターを組み入れようと作業中です。

あなたは自身のBandcamp上で自分の素材を多く「Name Your Price (投げ銭式)」で提供していますね。インディー畑で活動するアーティストにとって、現在の音楽業界についてどうお考えですか?

わたしがフリーで提供しているのは大抵はすべて自分で手をかけたものです(アート・作曲・録音・ミックス・マスタリング含め)。もしレコーディング・スタジオなどに大量のお金を費やしているなら、お金を求めてもフェアだと思いますけどね。でも時間以外にオーバーヘッドするものが無ければ、無料で提供するのも気楽ですし、ナイスだと思います。プレッシャーがかかるようなものでもないですし。時には音楽はアイディアのように無料で入手可能なものであるべきと考えることもあります。でも音楽がインフラストラクチャーの一つで、それで稼がなければならない人がいるという良さも分かります。すごい難問ですよね。この先十年どう業界が変わって行くかとても気になってます。

リンク:

Twitter
Facebook
Bandcamp

オーストラリア音楽ショーケースの詳細はこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Focus | タグ: , , , , |

Focus: Acquaintance

ブライトンを拠点に活動する音楽集団Anti-Ghost Moon Rayの一員であるAcquaintanceが今月デビューアルバム『Satellite Stream』をリリースしました。ハウス、バレアリック・ディスコ、テクノからインスピレーションを得たカラフルな音作りは、どこか奇妙でポップなキラキラとしたシンセポップ。重ねられたソフトな歌声に、目まぐるしく風景を変える音のコラージュ。今回のFocusインタビューではアーティストに、ユニット名の由来、Gazelle Twin, Great Pagans 、そしてBernholzなど個性的な面々を輩出するAnti-Ghost Moon Rayのこと、アルバムに一貫するテーマについて、聞いてみることにしました。インタビューの最後にアルバムのフル試聴が出来るサウンドクラウドのリンクも貼ってあります。是非ご一聴あれ。

Interview: Acquaintance
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, Mar. 18, 2014

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加

Focus: The Soft

イギリス、サフォーク州出身のエクスペリメンタル・ポップ・トリオ The Soft が昨年デビューEP 『Uncanny Valley』を、Ceremony Recordingsからリリースしました。

‘Uncanny Valley'(不気味の谷現象)とは、日本の学者、森政弘が提唱した現象で、ロボットの容姿や動きがある程度人間に近づくことで人が感じる嫌悪感のことだそうです。

彼らは一昨年暮れにリリースしたシングル”Mori”から、その概念を軸に、様々な実験的要素を取り入れた音楽、アートワーク、映像に至るまでを制作してきました。

デビューEP収録の’Prana’では、幻想的で不気味なボーカルが呼応し、ミニマルなビートが反復。サウンドの面でも、ソフトから生み出された音だけではなく、ハード(アコースティックのインストゥルメンタル音源など)をいじくり、サンプルとして織り交ぜられています。彼らのアートワークやビデオにも不気味なまでに人工とオーガニックが入り混ざっています。

「作品が人工の技術で完全なる再現が可能になればなるほど、その作品に対し懐疑的な感情を抱いてしまうのでは」と、彼らは皮肉を込めて、作品内でそれを伝えようとしているのでしょうか。

先日『Uncanny Valley Remixes』が公開し、ますます音楽性の振れ幅を見せつけているThe Soft。その覆われたベールを剥がすべく、メールインタビューを行いました。

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Focus | タグ: , , , , , |

Focus: Ry X

オーストラリアの原住民アボリジニーにとって、夢を見ることは何かを創造することに等しいと言います。オーストラリア出身のソングライター、Ry Xは自身の音楽を「ドリーム」と呼び、愛を宇宙一美しいものと語ります。言葉で説明出来ないものを音楽で表現する。夢見(ドリーミング)そのものです。

極限まで必要の無い音を削ぎ落したミニマルなサウンドプロダクション。夜空に輝く星々を感じさせる、どこか清逸感を持った歌声と、エモーショナルなリリック。Bon Iverに比較されるフォーキーなタッチと、生々しさ。ストックホルムのレーベルDumont Dumontから今年リリースした『Berlin EP』に収録された楽曲はそれぞれに違ったキャラクターを持ち、聴き手に訴えかけます。

今回Lights + Musicはそんな彼にメールインタビューを実施しました。

Focus: Ry X
By Satoru Teshima, Oct 3, 2013

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Features, Focus | タグ: , , , , , , |

Focus: Noah

北海道出身、名古屋を拠点に活動するソングライターNoah。去年の冬にリリースされた”Winter Moon“は極限にまで音を絞ったミニマルなプロダクションと、彼女自身の歌声を前面に出した美しいメロディーが印象的でした。Cokiyuのリミックスシリーズへの参加を経て、本日Flau Recordsからカリフォルニアの19歳のプロデューサーSELAとのスプリットアルバムをリリース。冬の真夜中を思い起こさせる冷たく、重々しいアンビエントサウンドの中に、「楽器の一部」として使用するNoah自身の透き通った歌声が染み渡ります。ラストを飾る”Do You Remember”では、彼女が幼い頃から慣れ親しんだというクラシカルなピアノサウンドを随所に潜ませ、EPのハイライト”you’ll come”はR&Bとトリップホップをエレガントに融合させ、独特のソウルを生んでいます。

Lights + MusicはそんなNoahにフォーカス。彼女にユニット名の理由、リリースのきっかけ、音楽家としてのゴールなど、メールインタビューでたっぷり伺うことができました。

Focus: Noah
By Satoru Teshima, Apr 15, 2013

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加
Category Features, Focus | タグ: , , , , , , |

Focus: Wildarms

photo by Geordie Wood

WildarmsはブルックリンのDuncan Cooperによるソロ・プロジェクト。ヒップホップ、バレアリック、そしてアンビエントなど様々な音楽要素を細かく、ユニークにコラージュし、甘く切ない愛の物語を作り上げます。当ブログでおなじみのCascineから今月リリースされたデビューEP『Clear Eyes』はアメリカのスポーツドラマ「Friday Night Lights」をコンセプトに作られ、トラックそれぞれが登場人物へのオマージュになっています。

彼は音楽ジャーナリストとしての顔を持ち、Fader Magazineに記事をコントリビュートしています。また日本のポップアイコン、きゃりーぱみゅぱみゅからの影響を公言していて、Fコンスタントに彼女の情報を情熱的に伝えています。

今回そんな彼にたっぷりお話を伺うことが出来ました。EPのフル試聴も公開中ですので、是非インタビューと一緒にお楽しみ下さい。


Focus: Wildarms

By Satoru Teshima, Feb 15, 2013

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加

Focus: Elen Never Sleeps

Elen Never Sleepsは東京のHirotaka Kajiwaraによるソロ・プロジェクト。昨年はmoscow clubが主宰・企画を務めた全国のDIYアーティストの作品をコンパイルした”Ç86 – VA / Gay Vegan Vinyl Cassette“に参加したり、SUPER VHSとのスプリットシングルをリリースしたり、アクティブに活動しています。

今月末にL.A.とカナダを拠点にする新鋭のカセット・レーベルMemory 36 Recordingsからリリースされる『Silver EP』は、Captured Tracks勢を始めとする、米インディー・シーンの透明感溢れる暖かいサウンド・プロダクションと、ベッドルーム・プロデューサー達が共有するユートピア的世界観を持った、新世代のポップを追求。先行で発表された”Silver”、”Shine On Me”など、以前と比べさらにソング・ライティングに深みが生まれ、エモーショナルなレベルから聴き手に語りかける作品になっています。

今回Lights + MusicはElen Never Sleepsにフォーカス。ユニット名の秘密、東京インディー・シーン、ブログから発進することなど、数々の興味深い話を聞くことができました。またアーティストの好意で『Silver EP』から新曲”Hazel”をプレミア公開しています!

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加

Focus: White Blush

White Blushはロス・アンジェルスを拠点に活動するCarol Rhyuによるミニマル・シンセ・プロジェクト。去年の年末にはbandcampでリリースされたデビュー・アルバム、『White Blush』をName Your Price(値段はあなたが決めて)でリリースしています。

ドリームポップ、ミニマル・テクノ、シューゲイズを自由に行き来する柔軟なフットワークと、実験的ながらもポップ/DIY精神を貫く姿にGrimesの影も見えます。このLPに収録された”Wait”はPerfume Geniusを思わせる幽玄でエモーショナルなトラック。また収録曲で一番ポップな”Mirror”ではラナ・デル・レイの歌詞をこっそり借用するなど、ユーモアにも溢れています。Blonde Redheadのカズ・マキノを思い起こさせる涼しげで憂いた歌唱も、White Blushのどこか非日常的な世界観のキーになっています。

Lights + MusicはそんなWhite Blushにフォーカス! 日本のホラームービーやアニメにも影響されたという彼女に突撃インタビューを敢行しました。

Focus: White Blush
By Satoru Teshima, January 14, 2013

Read more »
このエントリーをはてなブックマークに追加