妖しいネオンの光に彩られたクライムストーリー stream: True Lust, “Night Voyeur”

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フィルムノワールならぬ、ディスコノワールなミュージックを作る、アメリカのプロデューサーTrue Lustが待望のデビューアルバムをリリース。”Night Voyeur”と名付けられた今作は、彼が作ったクライムストーリーのサウンドトラックとして作られたようで、限定カセットにはその脚本がついてくるそうです。Giorgio Moroderのサウンドトラックのような、まばゆいネオンの光と、モノクロ映画のような妖しさが70’s, 80’sのグラマラスな空気の中で共存する、稀有な作品。これは良い!徹底的に練られたコンセプトにも惹かれてます。

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Focus: SHIPS

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今回は、アイルランド、ダブリンのシンセポップデュオSHIPS(シップス)にフォーカス。SHIPSは2012年にSimonとSorcaで結成。2012年からシングルを精力的にリリースし続け、ついに今年の5月1日にデビューアルバム『Precession』をリリースします。アナログシンセの音とドラムの抜け感が気持ち良いシングル”All Will Be”に、もったりとしたシンセが蜃気楼のように漂うスペースポップ”Another Way”、複雑に音の要素が絡みあうサイケシンセポップ”Round and Round”など、バラエティー豊かに、カラフルに彩られたトラックが9曲収録されています。今回「学び」にインスパイアされたというこのアルバムのコンセプトについて、深く突っ込んでみました。

Interview: SHIPS
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, May 1, 2017

こんにちは、調子はどうですか?

はじめまして。万事いい感じです。今日はありがとう。

インタビューのときは必ず聞く質問なのですが、SHIPSを三単語で表現してみてください。

Sorca: 三つ?ちょっと難しいね。Simon、何かある?
Simon: 経験的記述で答えると、『二人組』『接尾辞』『旅』、かな?

それぞれ何を担当しているのですか?

作曲は二人一緒に、時々別々に。ダブリンにある自分たちの家でレコーディングをしてる。二人とも歌ったり、いろんな楽器を弾いたりするのが好きだから、一緒に座ってアイデアをシェアするのがちょうどよくって。それから実際にやってみる。夕食は順番に作るよ。

セットアップは何ですか?

屋根裏部屋に小さなスタジオのセットアップを設置してる。居心地がよくって、日光がたくさん入るよ。シンセサイザーにベースギター。あとはエレキギターに、変わった楽器をいくつか。ミックスも録音もパソコンで。

音楽活動は2012年から行っているようですが、そのはじまりを教えてください。

初めて会ったとき、音楽好きということですぐに気があって、そこから全てが始まったよ。そこからずっと一緒に音楽を作り、パフォーマンスをしている。何枚かシングルを出した。それぞれかなり違うけど、いろいろなアイデアを試していたという感じかな。

そして五月、ついにアルバムをリリースとのことですが、デビューから長かったですね。

自然なタイミングでリリースしたかっただけだよ。急がずに、準備ができたときにリリースしたかったんだ。

デビューアルバムのタイトルは『Precession』。この作品はあなたが過去学んだこと、そしてこの先学ぶことにインスパイアされていると言います。このコンセプトへはどのようにたどり着いたのですか?

人生で経験することのほとんどは、輪を描くように、あらゆる繰り返しで出来ている。私たちは輪の一部。経験、感情だけでなく、地球、宇宙、世界をもって繋がっている。なんども同じことを繰り返すことの美しいところは、毎回過去から学んだことを活かすチャンスが与えられるということ。毎回違う風に挑むことで、一秒一秒を無駄にせず、新しい何かを学ぶことができる。

それはトラックにどのように反映されていますか?

それぞれの曲は、学びを手にしたことを歌にしている。自己発見だけでなく、普遍的に人間であることをテーマにしてるんだ。それは実際の経験から直接生まれたものでもあり、抽象的なものも、話の筋もない。正直で透過的と言えるかもしれないね。

何かを学ぶことで、もっともっと知ることがあると気付かされますよね。

その通り!開けたドアの先はまた違うドア、なんていうのは時に嫌な気持ちになるかもしれない。でもそれってとっても面白いことなんだ。

あなたが音楽に信じることはなんですか?

音楽は言語や理解を超えて、力強く感情を喚起させるもの。音楽はあらゆる人が楽しむことができる。

SHIPSのこれからを教えてください?日本ツアーは?

日本でツアーできたらいいね。君たちの自然へのリスペクトや地球とのつながりにとっても惹かれているんだ。ぜひ日本で音楽を鳴らしてみたいよ。

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stream: Daye Jack, “No Data”

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ナイジェリア出身、現在はアトランタを拠点に活動するソングライターDaye Jack(ダイエ・ジャック)が、新作アルバム『No Data』のフル試聴を公開しています。スティーブ・ジョブズを人生の師と仰ぎ、コンピューターエンジニアとしてのスキルも持ち合わせる彼。『No Data』はポストFrank Oceanを感じさせる感情的でスリックな音作りながら、ハウス、ソウル、ヒップホップ、ポップと一つのジャンルにとらわれない柔軟なソングライティングが楽しめる12曲です。

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太陽の暖かさをおぼえるエレポップ watch: Sun City, “Castaway ft. Yeo”

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オーストラリアはパースのいぶし銀なエレクトロポップデュオSun Cityの最新リリース『Daytona EP』から、”Castaway ft. Yeo”のビデオが公開。このビデオは寿司職人の息子を題材にしているようで、ロンドンで撮影されました。ビデオの下から最新EPのストリーミングもできます。こちらも合わせてチェック。

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Focus: Joel Porter

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ノースダコタ州出身のソングライター、Joel Porter (ジョエル・ポーター)。彼の新曲”St. Anthony“を聴いて、その静謐な世界観と美しすぎるソングライティングに恋に落ち、メールで突撃インタビューをしました。先日リリースされた新作EP『Mountain Twin EP』は、アカペラあり、正統派なフォークソングあり、壮大なバラードありと、4曲ながらバラエティに富む作品で、比較するならばBon IverミーツSufjan Stevensといった感じ。しんしんと雪が降り積もる荒涼とした大地と、清々しい清流、荒々しい山肌を感じさせる音楽性が、聴く人の心にグサッと突き刺さります。果たして彼はどんなアーティストなのか、下のサウンドクラウドから音楽を聴きながら、確かめてみてください。

Interview: Joel Porter
By Satoru Teshima, March 12 2017

インタビューの際は全てのアーティストにこの質問をしているのですが、あなたの音楽性を三単語で表してみてください。

– アンビエント、誠実、美を追求

あなたはいまどこにいますか?

テネシー州ナッシュヴィルのベッドルームにいます。

子供の頃から音楽好きでしたか?どうして音楽で自己表現をしようと思ったのですか?

はい。母は素晴らしいシンガーで、父も才能とインテリジェンスに長けた作曲家です。EPに収録の”Winter Coat”は、実は全員で仕上げた曲です。「お父さんと書いたんだ」って言えるのって、素敵じゃないですか?私にとってとても特別な一曲になりました。

4歳のときにヴァイオリンを習い、小学五年生でフレンチホルンを、6年生でベース・ギターを習いました。高校のときに、初めて作曲の楽しさに目覚めました。私は自分の曲を、ある一定のタイムフレームに関連付け、成長するにつれて発見した「小さな真実」を映し出します。私が音楽を通して自己表現をするのは、会話を通してよりも、音楽で伝えた方がそういった小さな真実や思い出を、うまく表現できると気がついたからです。

あなたが自分の「歌声」をどのように発見しましたか?いまの歌唱スタイルにはどのようにたどり着きましたか?

父が作った子供会の合唱隊で6歳か7歳頃からずっと歌い続けています。そのとき自分の声がどんなところでフィットするのか初めて気がつきました。この経験が自分の声の強みを物語っていると思います。別に無理して何者にもならなくていいということが分かったからです。私の作る音楽は、私の声が生きる場所です。柔らかく、誠実で、ときに痛みをもたらし、ときに気持ちを高揚させる。そして全体を通して、親密であるということ。Foreign Fieldsというバンドの片割れで友達のエリックの助けを借りながら、このスタイルを完成させています。

あなたが尊敬するシンガーはいますか?

ボーカリストは特に思いつきませんが、アーティストやバンドなら。Sufjan Stevens, Bon Iver, Asgier, Foreign Fields, Connor Youngblood, Death Cab for Cutie, Coldplayのアトモスフェリックなサウンドは素晴らしいですね。オーケストラや合唱にもインスパイアされます。

最近デイヴィッド・バーンのTedTalkのプレゼンテーションを見ました。そこで彼は環境によって生まれる音楽が変わることを説いていたのですが、あなたのプレス写真を見ると、自然に囲まれた環境で音楽を作っているようですね。あなたの場合もやはり環境が音楽制作に影響を与えているのでしょうか。自然が重要なファクターとして働いていますか?

全くその通りです。私はノースダコタ州のビズマルクというところで生まれ育ちました。中西部の川の近くです。夏は丘が金色に輝き、冬の間は雪の平原が支配する場所です。永遠が垣間見得るような、そんなところです。開かれた自然が私の作曲を刺激し、心をオープンにするためにも、できるだけ帰郷するようにしています。

また山の中で長い時間を過ごすようにしています。山の文化だけでなく、山の景色も愛しています。孤独ながらも、そこで出会う人々やコミュニティも私を満足させますし、社会的地位よりもいかに人として成長できるかが重要とされています。常に美を求め続けることは、素晴らしい人生の生き方だと思いますし、確実に私が作る音楽に生きる思想や考えにも影響を与えています。

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あなたのエモーショナルなソングライティングや細部にまでこだわった緻密なサウンドスケープに惹かれました。あなたの作曲のプロセスを教えてください。

曲によって毎回異なるのですが、私は特にメロディから曲作りを始めます。それからどのように曲を成り立たせるか、どうすればパーソナルな方法でアプローチできるかを追求していきます。もしそれが誠実で美しいものであれば、それが正解なのでしょう。そのあとは一つの美しいアイディアとして完成するまで、音を追加したり、余計なものをそぎ落としたり。それをエリックに渡し、スタジオで仕上げます。新作EPはドラム以外は二人で完成完成させました。エリックの助けなしにはこの作品を次のレベルに引き上げてくれました。私の作曲とメロディ作りだけでなく、彼のプロダクションと助けももこの作品の大切なアイデンティティの一部です。私がやりたいと思っていることを汲み取り、さらに良いものにしてくれる。彼は素晴らしい才能の持ち主です。

“I’m sick of writing songs that my father cry” (父親を泣かせる曲を書くのはもううんざりだ)という、”St. Anthony”の一節が非常に心に残っています。あなたの歌は事実に基づくものですか?

その歌詞は実際に私と父親との会話からインスパイアされたものです。全体的に、私の歌はフィクションとノンフィクションの組み合わせと言えるでしょう。私の書く曲は必ずとこかにパーソナルな物語が秘められています。実際の体験から次々とレイヤーを重ね合わせていきます。そのため、最終的に自伝的なものになる。美しく、面白みのあるイメージやメタファーに包み込まれていますが。

新作『Mountain Twin EP』について、もう少し詳しく教えてください。このEPにテーマはありますか?

制作の開始からマスタリング作業にいたるまで、約一年間を費やしました。このEPのテーマは『発見』。私たちが経験する失敗や冒険、私たちの心が安まり、動き回ることができる物静かで孤独な、開かれた場所。そして思い出。それらの要素をかき集め、一つのアイデンティティとして編み上げる。それは自分の成長物語でもあり、可能な限りベストな自分でいることも大切なテーマですね

最後に、アーティストとして自分の人生のゴールを達成するために、あなたが信じ続けるものはなんですか?

真実を追い続けることを決してやめないこと。そしてこれからも成長し続けることです。限られた人生を無駄にしたくはありません。美しい人生にむかって走り続ければ、後悔はしない。可能な限り愛し続けること。それが私の究極的なゴールです。

『Mountain Twin EP』フル試聴

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トロピカルなサイケデリックチューンで踊り倒せ stream: Living, “Living EP”

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「生きる」がバンド名って、なかなか挑戦的で気に入っているノルウェーはベルゲンで活動するグループLiving。最近ちょろちょろとシングルを小出ししていましたが、今月の18日についに『Living EP』がリリースされました。ブラジル出身のLucas de Almeidaをリーダーに、あとはノルウェー人、アメリカ人で構成された四人組。彼らのトレードマークは風呂上がりの火照った感じが似合うというか、何の合図も告げず冬に突入した今こそ聴きたくなるというか、とにかくいい塩梅のサイケさとトロピカルさのハイブリッドサウンド。おすすめトラックはシングルにもなった構成が妙な”Risen”、チルウェーブなムードが懐かしい”Apples and oranges”。

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黒く発光する電子音。スペインの四人組が鳴らすウィッチハウス。stream: Role, “Blurry”

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以前から動向を追っているスペインはバルセロナ出身で今はロンドンで活動中という四人組バンドRole。デビューアルバム『How Distant』に続く新作EP『Blurry』のフル試聴が開始しているので紹介します。奇怪でドリーミー。トリップホップ、ウィッチハウス、ドリームポップのおいしいとこだけを摘みとって、自分達流に調理したサウンドがここで鳴っています。奔放に透明なシンセサウンドが暴れ回り、気づけば隣にお化けがいそうな雰囲気の”Unstained”とか、お試しで聴いてみるのがよいかも。

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退廃的な黒に溺れる、メキシコ産ドローンポップ。stream: Makoto Kino, “Eternal Loss”

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Lights + MusicのInboxには毎日世界中からクリエイティブな作品が届きます。日本語の文面とそのアーティスト名におや?と思いEmailを開けてみると、中身はオドロオドロしいドローンポップなインスト作品。調べたところMakoto Kinoはメキシコシティを拠点に活動するアーティストFrancisco Cabrera Celioによるプロジェクトとのこと。退廃的な雰囲気と、執拗に喘ぎ声が繰り返される無情なエロティシズム。全てを飲み込む色「黒」一色です。

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stream: Debz, “Extended Play”

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あやしいものに、手を出してみる。Lights and MusicのInboxには毎日いろんな音楽が届くのですが、時々怪しすぎるレーベルからのプレスリリースが出てきたり、非常に楽しんでチェックしてます。今回はとことん怪しいChoice Recordsからのリリースを紹介です。「わたしたちはレア盤に特化したレコードレーベルです」だって。あやしい。リリースの一発目はジャケからしてイっちゃってるDebzの『Extended Play』。グダグダなロックアンサンブルでグダグダに歌う”Plastic Wrap”から、サンプリングとプログラミングの駄々くささがなんだか嫌いになれない酔っ払いエレポップ”Barbizon”。覚悟して再生ボタンを押してください。他の作品も怪しさ満点でたまらないのでぜひチェックを。

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watch/stream: Bungalow, “A Little More”

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もうちょっと、もうちょっと。アムステルダムのシンセポップデュオThomas HarmsenとCamille van de PavertによるBungalowが新作EP『90/92』を先月リリース。その中から、アムステルダムと東京を拠点に活動するビデオチームDigital Amigosが監督した、日本のカラオケブースを舞台にしたビデオ”A Little More”が公開されています。またEPのフル試聴もSoundcloudで公開中。涼やかで、ちょっぴりエモいアムステルダム産インディーポップ。

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