Focus: Ash Koosha

イランはテヘラン出身のAsh Kooshaが当ブログに『GUUD』ミックステープを送ってきたのは今年の四月。再生ボタンを押した瞬間にめくるめく音世界が耳の中だけではなく、頭の中に広がり、ジャンルという概念をぶち壊した世界観に一瞬で引き込まれました。まさに42分の脳内トリップ。Flying Lotusとよく比較される彼の音楽は、遊び心があり自由で先がまったく想像できません。リリースされるとYoutubeの辛口音楽レビュアーThe Needle Dropが彼に注目し、高評価を下します。アメリカの名門エクスペリメンタル音楽レーベルOlde Spelling English Beeも彼の才能に注目し、Name Your Priceで再リリースされることとなりました。最近はPitchorkのBest New Musicを獲得するなど、彼に対する評価、注目はさらに加速しています。当ブログはAsh Kooshaに再アプローチし、メールインタビューで彼の独特なコンポジションスタイル「ナノコンポジション」について、音楽環境、そして夢のコラボレーションなど様々なお話を伺うことができました。最後に『GUUD』のフル視聴リンクもありますので、ぜひぶっ飛んでみてください。

Focus: Ash Koosha
By Satoru ‘Teshi’ Teshima, July 28, 2015

あなたの音楽を3つの言葉で表してください。

没入、超分子、泡状建築

あなたはもともとクラシック音楽の教養がありますが、どのようにコンピューターでの音楽制作に興味をもったのですか?

クラシックの形と構造、そして僕の人生全てを語るような柔軟性に興味をひかれました。大人になるにつれてエレクトロニック音楽にもっと触れるようになり、さらにノイズとサウンドデザインの世界を探求する必要があると感じました。それから周波数で様々なものを試すようになりました。それからどこで見つけたかわからないようなサウンドで、クラシック音楽の形態をもった楽曲を作るようになったんです。

あなたのインスピレーションは何ですか?

未来。いま10年後の自分ががどうなっているか想像しながら実験的に生きるのが好きです。

今はロンドンを拠点に活動していますね。テヘランとの生活とどのように違いますか?

一般的に生活環境が選ぶサウンドや趣向に影響を与えると言いますが、私の意見では街がわたしたちのあり方を形作るのでなく、わたしたちが街のあり方を形作ると考えています。私にとってはロンドンは世界の大きな街の一つで、ただ制限は少ないですし、ロンドンならではの特徴をもった場所ではありますね。

『GUUD』は最初から最後まで通して聴くべきアルバムのように感じました。”Bo Bo Bones”、”JamJaamJam”、”SlamSlamSlam”など遊び心をもったタイトルがならびますが、なにかアルバムに特別なコンセプトはありますか?

トラックの名前は基本的にふっと思いついたものであったり、頭の中にあったイメージをそのまま表現したものです。”JamJamJam”と”SlamSlamSlam”は両方とも三幕構成のトラックで、一つはもともと頭の中で未来から来たバンドがジャムを繰り広げているイメージがあり、もう一つは3Dモデルのスラムダンクのビデオ(※漫画ではない)を何度も繰り返し見ているときにレコーディングしたので、このような名前になりました。

アルバムを通して感じたのがジャンル、スタイル、曲構成の『形を崩す』作業が次々と行われていることでした。「ナノ・コンポジション」というスタイルを取り入れたとのことですが、それについて詳しく教えてください。

ナノ・コンポジションは私のスケールと波形に対する執着心から生まれました。ナノテクノロジーや量子的領域についての書冊をたくさん読むのですが、ある日面白いアプローチを思いつきました。音楽を物質のように扱い、サウンドを物体として組み合わせることができる空間を作りだすのです。録音してあったサンプルのピースを仕掛けてみると、サンプルから生まれた一つ一つの波形のフラクタルパターンの中に、たくさんのランダムな音の行動を発見することができました。私が作り出した音の事象にあるふぞろいのカオスをうまくコントロールしようと試しました。結果、ふぞろいのサウンドで出来た見知らぬ世界への42分間の音楽体験が生まれたのです。ジャンルに関しては、結果がどうなるかまったく想像できないため、いま存在する音楽ジャンルの構造にはめこむことはできません。

I think there’s a lot of ‘goodness’ in randomness, chance and error, so music shouldn’t be about being good or bad but letting imperfections have an emotional impact.

このアイディアはどのように形になったのですか?

ショパンからヴァグナーまで、私は常にクラシック音楽を聴いています。でも時々、周波数は長年私たちが親しんだ楽器に制限されていると感じます。テヘラン音楽院にいる頃にサウンドをサンプリングしてクラシック音楽の形態に流し込むことで、それを変えてやろうと思っていました。年をとるにつれて、私は頭の中の音楽を映像化しているのだと気がつきました。それからクラシック音楽にピッタリ合い、演劇風な動きと構造的に価値のあるサウンドを探すのは面白いのではないかと思いました。最近ナノテクノロジーのことを知り、僕の未来主義的な問題を解消してくれる方法を見つけるための可能性が開きました。

アルバムタイトルの『GUUD』はグッドの意味ということですが、あなたにとってグッドな音楽はどのような音楽ですか?

GUUDは不完全のグッドです。ふぞろいのランダムなものや、偶発的なもの、エラーの中に「良さ」が存在すると考えてます。なので音楽は良くも悪くもあるべきでないですし、不完全なものから感情的なインパクトを引き出すべきだと思います。もしある瞬間の中で音の激しさがインパクトを与えるのなら、それは「グッドな音楽」と呼べると思います。

あなたの夢のコラボレーションは?

ラース・フォン・トリアー。

Ash Kooshaの次のステップはなんですか?

ナノ・コンポジションと音楽体験の現象学のアイディアをさらに推し進めた新しい楽曲をいま完成させているところです。

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Olde English Spelling Bee

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listen: Marco Vella, “On Set”

シドニーのシンガー/プロデューサーMarco Vellaが新曲”On Set”を公開。ベルリンの新鋭レーベルAverage Negativeから8/14にリリースされるデビューアルバム『Shadow Mountain』に収録されるこの曲は、深夜のグルーヴが溢れるアダルトな雰囲気のインストトラック。硬い触感のシンセサウンドと背後を支配するスモーキーなサウンドがたまりません。

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[Event] みんなでネコる。flau nightが8月9日, 原宿Vacantで開催。

Cuushe, Noah, Submerse、Madeggなどを輩出する、僕が大好きな日本を代表するレーベルflau。flauが来月の9日にVacantでflau nightを開催します。Noahの傑作デビューアルバム『Sivutie』のリリースパーティも兼ねるとのことで、かなりスペシャルなラインアップ。“Flaw”のミュージックビデオの監督Takcomさんも参加するみたいです。新しいネコちゃんグッズも登場するらしいですよ。これは見逃せませんね。

詳細はこちら

2015年8月9日(日)
@VACANT(渋谷区神宮前3-20-13)
open 16:00 / start 16:30
adv./door 2,500 / 3,000/ 学生 1,500yen(1D別)

LIVE:
Noah (feat.guest Yohei Suzuki & TAKCOM)
Rima Kato
Sparrows
aus

DJ:submerse
shop:Linus Records

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listen: Goldwater, “mint”

ビートメイカーGoldwaterが新曲”mint”を公開。幽玄でクラシカルなピアノサウンドに挟まれたこのトラックはウォンキーなシンセと、指のスナップのようなサウンド、キラキラとしたサンプルが全体を鮮やかに彩る、スローでゴージャスなカット。

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listen: House of 909, “Playing Fields”

CuusheやChad Valleyを輩出するエクスペリメンタルポップレーベル、CascineがUKのハウストリオ、House of 909が1997年にリリースした傑作LP『Children That We Were』をリイシュー。8/7にリリースされます。ディープハウスをポップに、甘酸っぱく解釈したシングル”Playing Fields”はとにかく無邪気さがいっぱいで、なんだかアルバムタイトルにあるように、子供の頃を思い出してしまいました。

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News: 冷たい夏を手にいれる。Heineken Extra Cold「サマースノー」で7/18にDJイベント開催。

突然ですが告知です。ハイネケンが六本木ヒルズ「AW ELEMENTS」にオープンしたハイネケン エクストラコールド「サマースノー」にて、flauのausとCuushe (両者ともDJとしての参加) とともに、Lights + Musicから私手島がTeshiとして7/18(土)にDJを行うことになりました。この機会にぜひ遊びにきてください。ビール片手に冷たい夏を感じましょう!

場所:AW ELEMENETS
東京都港区六本木6-10-16六本木ヒルズヒルサイドB2
期間:2015年6月26日(金)〜2015年8月31日(月)
営業時間:月〜木・日・祝日 11:00〜24:00(23:00 L.O.)
金・土・祝日前  11:00〜翌5:00(4:00 L.O.)

詳しい情報はこちらから。

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stream: Flourish Fill, “Seesaw EP”

LLLLのEPをリリースしたドイツはケルンのレーベルModular Fieledから新たにモスクワのプロデューサーFlourish Fillの作品が7/27にリリースされます。『Seesaw EP』の未来風サウンドとカット&ペーストされたボーカルサンプルの使われ方は、Ninja Tune勢や、Seihoを始めとする関西のエレクトロシーンとシンクロするところも。強烈な4トラック、経験してみてください。ここから予約できます

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