Lights + Music Mix 2: I Am The Cosmos

I Am The Cosmosのフリーで提供されたデビューアルバム、『Monochrome』のオープナー”Lost Rhythm”はまるで永遠に続くシンセ・ジャムに紛れ込んだかの様に感じます。プレイを押すと急にずっと隣で鳴っていたかのようなアナログのディストーション・ノイズが耳をつたい、シューゲイザー・ミュージックのような恍惚的でコズミックなセッションに引き込まれます。このパワフルなエネルギーとテンションはアルバムの最初から最後まで続きます。

去年リサ・ハニガンのバンドメイトとして来日も果たしているロス・ターナーとシアン・マーフィーによるダブリン/ベルリンに活動の拠点を置くエレクトロ・デュオ、I Am The Cosmos。今回Lights + Musicは彼らにデュオの結成の秘密、日本の80年代のバンドから受けたインスピレーション、アナログシンセの魅力などを伺いました。彼らが作ってくれたミニミックスと共にインタビューをお楽しみ下さい。

Download: I Am The Cosmos’ L + M Mix

二人はどのようにして出会ったのですか?

ロス・ターナー (以降ロス): ダブリンの郊外に住んでいた僕らは10代の時に出会った。その時は一緒に音楽を作ろうとか、そういう固まった決意みたいなものはなかったけど、そんなこと話していた気がする。本気でやろうと決めたのは三年前、シアンが僕が作ったトラックのリミックスをやったときで、僕はすごくそれを気に入ったんだ。それから一緒にDJ活動をしたり、僕が働いていたスタジオで二人で音楽を作る様になった。

シアン・マーフィー (以降シアン): 前からロスの作品のファンだったんだ。彼が参加したバンドだけではなく、I Am The Cosmosがソロプロジェクトだった時から。何年かずっとライブで一緒に会ったり、曲を送り合ったり、数回一緒に活動しようって計画しようとしてたんだけど、多分来るべきタイミングで偶然それが叶ったんだと思う。

ベルリンの生活はどんな感じですか?

ロス: 去年4ヶ月間ベルリンで過ごして、今またここで生活を始めてる。ダブリンを除いて、ベルリンは僕のお気に入りの街なんだ。だからここで住んでるのは夢のようだよ。素晴らしい場所で、人々もみんな優しいしフレンドリーだと感じてる。毎日、毎晩遊ぶ場所には困らないし、そこが全然思っても見ないようなところだったりするんだ。ダンスとエレクトロ・ミュージックがここの文化に深く根付いてるし、世界の中でもベストのクラブ体験をするのはクール。ナイトクラブはこの国ではかなりシリアスなんだよ。

シアン: 僕はベルリンに行ったのは去年のギグで一回だけ。美しい場所だよ!

『Monochrome』は80年代の日本のバンド、マライアにインスパイアされているそうですね。このバンドとの出会いは?

ロス: UKのブログ20jazzfunkgreatsがマライアの『心臓の扉』を四年前に投稿した。その時この曲の美しさとほとんど誰にも知られていないってことに驚いてしまってね。かなり長い間探したあと、ついにネット上でアルバムを見つけることが出来た。作品の音のパレットを考えている時に、このアルバムのサウンドが僕を決まった方向へインスパイアしてくれた。2012年の秋にツアーで日本を旅行出来てラッキーだったよ。東京のタワーレコードでマライアのフィジカル・コピーを手に入れたんだ。夢が叶った。『Monochrome』の制作には坂本龍一とYMOもかなり影響を与えてる。坂本はいつだって世界一のコンポーザーだよ。

シアン:ロスが僕に聴かせてくれて、お気に入りの一つになった。タムのパターンと哀愁を帯びたシンセサウンドは僕らを大きくインスパイアしたよ。

ナログシンセの素晴らしいところは何ですか?

ロス: アナログシンセから得ることができるナチュラルな息吹が好きなんだ。シグナルから聞こえる粗い音とか。完璧な個性。手動でサウンドとトーンを変えるという機能性は凄く満足感があるしね。スイートスポットを探さなきゃならないんだ。僕はeBayでCrumer Performerを買って、このアルバムの楽曲全てに導入されてる。凄くピュアなんだ。あるギターは奏者に決まった作曲をさせるっていうのを聴いたけど、シンセサイザーにはそれは完璧に当てはまると思うんだ。君が伝えようと思うエモーションを掴むのを助けてくれる。

シアン: 僕にとってシンセサイザーの触知性は、パソコンの前に座ってmidiでノートを叩いてるだけじゃ見つけられない新しいサウンドやメロディーを発見させてくれる。幸せなアクシデントが起こったケースはたくさんある–つまり実際に手に触れて操作するシチュエーションでは、決まったパターンや音にぶつかることはないんだ。

Solar Bearsがレコーディング・スタジオを貸してくれたそうですが、それはどのような経緯なんですか?

ロス: アイルランドは小さな場所で、周りとの隔たりはほとんど感じられないんだ。僕は(Solar Bearsの)リアン・トレンチの兄弟オイシンと一緒の学校に通っていたから、リアンのことは子供の時から知ってた。彼らはすごく音楽に親しんだ家庭で、リアンがそういう才能にかなり浸っていたのは確かさ。それで彼がSolar Bearsとして活動しているって言うのを知った。僕が大ファンだったバンドだ。Solar Bearsは驚くほど強靭なサウンドとヴィジョンを持っていたし、リアンが関わっていたのを知っても驚かなかった。『Monochrome』のミックス作業に入って、リアンはこの作品のミックスに完璧な人材のように感じた。素晴らしいアイディアに溢れていて、彼とのアルバムの仕上げ作業はファンタスティックだったよ。

シアン: リアンはWicklowにすごいスタジオを所有していて、今作の仕上げ作業に本当に助力してくれた。新鮮な耳でトラックを分析してくれたのは素晴らしいことだし、彼の提案は驚くほど助けになった。

『Monochrome』はフリーで提供されていますが、フィジカル・リリースは予定しているのですか?

ロス: いつかはヴァイナルでリリースしようって言う計画はずっとしてた。願わくば今年出せたらいいけど。ンライン・サービスやダウンロードでレコードを買う人って、結構な確率で実際に手に取ることが出来るフィジカル盤にお金を出してくれるみたいだしね。

シアン: 最近ヴァイナル盤の売り上げが上がってるみたい。僕ら二人に取って、アルバムをヴァイナルで出すって言うのは夢のようだし、何かを出すには良いタイミングみたい。いつかきっと!

最後に見た映画は何ですか?

ロス: 僕が実際に最後に見た映画は『二郎は鮨の夢を見る』なんだよね…。僕が日本に夢中になってるみたいじゃないか!でも日本は大好きだよ。これは素晴らしいドキュメンタリー映画だしね。こういう絶対的な献身を見られるのは驚くべきことだし、とてもインスパイアされる。自分が好きなことには全てを与えないと。

シアン:僕が最後に見たのは『デトロピア』といって、デトロイトの郊外の廃れを描いたドキュメンタリー。凄く悲しい映画だけど、こういう試練の時に市民がどのように解決に向かうか描かれている。豊富なエコノミーと偉大な文化史がある街なんだ。

Tracklist
Wee – Aeroplane (Reprise)
Black Marble – A Great Design
The Passions – I’m In Love With A German Film Star
Francoise Hardy – Bonjour, Bonsoir
Enzo Minarelli – Con Sonanti
Brian Eno – In Dark Trees
Bruce Springsteen – State Trooper
Tyson – Mr. Rain (Mano Le Tough Remix)

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